Vol.32 仏教の国のMerry X’mas and Happy New Year

ハロウィンからクリスマスシーズンのヤンゴン

ハロウィン、クリスマス、最近では、サンクスギビングまで。「他の国の行事をこんなに祝うのは日本だけだ」などと皮肉混じりに言われているのを聞いたことがあります。今年のハロウィンも、渋谷駅前がたいへん賑わっていた様子をニュースで見ました。

さて、日本以外の国であるところのミャンマー、ヤンゴンは…というと、ハロウィンのお祝いに大いに盛り上がっていました。
同じコンドミニアムの一般のお家を見ると、小さなハロウィン飾りがつけてある程度で、そこまでハロウィン一色になってはいませんでしたが、大きなショッピングモールやレストランなどは、大々的にハロウィンの飾り付けをしていましたし、近所のローカルスーパーの店員さんもハロウィンのコスチュームを身つけてレジ打ちをしており、仮装グッズも入り口の目立つ場所で売っていました。
ハロウィン当日は、息子が通う幼稚園でも、仮装イベントが行われました。

そして、ハロウィンが終わると、ショッピングモールは、すぐにクリスマスと新年の飾り付けに模様替えし、店員さんもサンタ帽をかぶって接客しています。まるで日本のショッピングモールやレジャー施設のような早変わりです。
イベントが多いということは、それだけ財布の紐も緩むということです。そのため、商いをしている人はどんな行事でも取り込んでいくのは、当たり前なのかもしれません。

しかし、ミャンマーでこんなにイベントごとが盛んな背景は、それだけではないのです。

多様性を認める国民の祝日

日本では、クリスマスイブとクリスマスは祝日ではなく、土日に重ならない限りお休みにはなりませんが、ミャンマーでは、クリスマスも国民の祝日でお休みになっています。

ミャンマーはビルマ族の数が最も多く、その大半が仏教徒であること、またパゴダ(寺院)やお坊さんの多さから、仏教国であると見られています。もちろん敬虔な仏教国であり、仏教徒が最も多いミャンマーなのですが、一方で、多民族・多宗教国家という一面も持っています。

そのため、キリスト教の祝日であるクリスマスのほか、イスラム教やヒンドゥー教の祝日、またカレン族のお正月も、国民の祝日としてお休みになっています。国として、それぞれの民族や宗教を尊重する姿勢があるのです。

最近、様々な民族・宗教問題がニュースでも取り上げられているミャンマーですが、生活している限りは、相手の宗教に踏み込んだり、自分の宗教を押し付けたりということはあまりありません。自分は自分、相手は相手、と思っているように見えます。

息子の幼稚園からも、「クリスマスパーティがあるので、参加するかどうかを教えてください」というお知らせが連絡帳に書いてありました。レストランを借り切って、クリスマスイブに行われるようで、「『参加』『不参加』どちらを選んでもNo Problemですよ」と追記されていました。

我が家は、ミャンマーの幼稚園でどんな風にクリスマスを祝うのか興味津々で、「『参加』でお願いします」と伝えました。

ヤンゴンで日本風の年越し

さて、ミャンマーのお正月は、4月ですが、新暦の年末年始も12月30日〜1月1日までは一応お休みです。
そんなに長いお休みではありませんが、家族の集まりがあるということで、故郷に帰省する社員も数名います。

本番のお正月には、国をあげて水をかけまくってお祝いしますが、最近では、新暦の年末年始にもカウントダウンイベントが行われるようになったようです。
大きな公園でミャンマーの有名なバンドがカウントダウンライブをしたり、ホテルのレストランでカウントダウンパーティが開催されたりします。
我が家も、去年と一昨年は、ヤンゴン市内の宿泊付きのホテルのカウントダウンイベントに参加しました。

ホテル内のビュッフェレストランでパーティが行われ、生バンドやラッキードローもありました。途中からはプールサイドバーに場所を移し、新年を迎えた瞬間には花火が打ち上げられました。
ヤンゴンにいる事を忘れてしまうようなパーティは、とても思い出に残りました!

でも、一番楽しかったのはホテルの部屋に戻って観たNHKの「紅白歌合戦」(再放送)でした。普段、日本のテレビを全く観ていないため、新鮮で嬉しくて、ついついチェックアウト時間までテレビを見ながら引きこもってしまいました。
常夏のヤンゴンで、日本風の寝正月を過ごすのもなかなかオツじゃないの、とひとりごちたのでした。